3月の薬膳食話「日々の食養生」

Yearly Archives: 2015

3月の薬膳食話「日々の食養生」

2015.3.17
Warning: Use of undefined constant D - assumed 'D' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /var/www/vhosts/halu-g.jp/domains/halu-g.jp/public_html/WP/wp-content/themes/halu-g_2014/archive-report.php on line 69
Tue

CIMG3735三寒四温とはまさにこの季節のこと、3月のワークショップもお天気が変わりやすい中、お集まりいただきました。今回は、アトリエでのワークショップはじめての試みである食事会です。

 

 

 

参加していただくみなさんの顔ぶれがある程度きまったところで、献立を考えました。薬膳は「弁証施膳」といい、体質や体調、季節など、食べる方に合わせて作るオーダーメイドの食事が基本です。しかし、現代を生きる私たちのライフスタイルは多様化しているので、すべてを「弁証施膳」で考えることはとても難しいですよね。実際に、今回お集まりいただいたみなさんも、男性、女性、大人、子どもと、まるで家族のようにバラバラ。ならば「この料理はこの方に」そんな思いでレシピを組み立ててみることにしました。

CIMG373610995341_694263437349237_8618491870915503250_nCIMG3733 

 

 

 

 

 

 

 

【献立】

薬膳酒:ふるさとの夏みかんのお酒

    「成田ガイヤ」服部さんのいちじくと国産レモンのお酒

    クコの実とよもぎのブレンド薬膳酒

薬膳茶:ローズとローズマリー、ライチ紅茶の薬膳茶

    台湾より凍頂烏龍茶の新茶

    いちごミルク、【Shokusai Takumi】のイチゴジュースを使って

 

■百合根とあさりのかぶら蒸し

 

■菜の花と紅花のサラダ、ガーリックの香り

オリーブオイルテイスター森山さんセレクト・シチリア産のオリーブオイル「ヴィラジポリフェーモ」を使って

 

■黒きくらげとにらのえび団子スープ、干ししいたけのお出汁で

 

■砂肝のエスニック 自家製陳皮と梅干し風味

 

■黒豆とひじきの炊き込みごはん  福岡・あさくら「筑前クロダマル」を使って

 

■よもぎ白玉、なつめあんと丹波の黒きな粉  福岡・あさくら「よもぎ粉」を使って

 

お土産:板藍根の飴

    菊花やクコ、ハブ茶などのブレンド薬膳茶

 

レシピは追ってホームページに掲載いたしますので、ぜひ参考にしてください。

11011244_694263470682567_3288225661199315608_n 1959816_694263450682569_7617736631883957462_n12899_694263487349232_1742085734860002545_n

 

 

11071100_694263540682560_146199109795013080_nCIMG3753

 

 

 

 

 

 

 

お食事の後は、少し講義を。「日々の食養生」の大切さとそのポイントについてお話いたしました。薬膳という視点に限らず、食材の知識があれば、目的に合った食事を自分で選ぶことができます。ただ単に空腹を満たすだけではなく、かといって、食事は一生続くものですから、一度の食事に完璧を求めないこと。日々、食養生。食で心と体を養う暮らしを心がけたいものです。

 

プチマルシェには、国産の黒きくらげと干ししいたけ、福岡の【Shokusai Takumi】のジュース各種、長崎・小値賀島の「おぢか島ん味噌」が並びました。

 

さて、バタバタとしてしまいましたが、想像以上に楽しい今回のワークショップ準備時間でした。思い出のある食材とその作り手のみなさん、旬の食材の恵み、そして、この1年さまざまにサポートしてくれた方々、さらに、参加してくださったみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。4月からも、暮らしに取り入れやすい、普段づかいの薬膳・漢方について、ご提案していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。                                      伊嶋まどか

 

 

 

2月の薬膳茶話「春待ち美より」

2015.2.13
Warning: Use of undefined constant D - assumed 'D' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /var/www/vhosts/halu-g.jp/domains/halu-g.jp/public_html/WP/wp-content/themes/halu-g_2014/archive-report.php on line 69
Fri

CIMG35992月のワークショップは、気温が下がって寒い日となりました。ウェルカムドリンクはローズとクコの実を入れたライチ紅茶でした。ローズは「腎」を高めると言われています。

 

はじめに、漢方の診察である「四診」についての説明がありました。さらに、心や体の不調が出やすい部分について、体を構成する要素「気・血・水」からその特長を聞き、とくに舌を見てそのときの体調を調べる「舌診」について詳しく話がありました。

 

 

そして、いよいよ実際に鏡で自分の顔の肌の状態、唇の色、舌の状態を見てチェックをしていきます。実は今まで、自分の顔は見ていても、舌の状態がどうなっているかなどを気にしていなかったという方も多く、意外と自分で判断するのは迷いもあったようです。シミ、ニキビや吹き出物の肌にあらわれる場所によって、また、ニキビの色でも体調を把握する手がかりになるということも説明がありました。今回、改めて自分の顔をよく見てみるということを意識されたのではないでしょうか。

 

セルフチェックから体質別の養生についての話を聞いた後、今回は紅茶をベースに食材を加える薬膳茶レシピの中からそれぞれのタイプに合わせた薬膳茶をつくります。選んだ食材によって香りも色もさまざまです。みなさんで交換して味見をしましたが「このお茶がすごく好みです!」という声なども上がり、「もしかすると体はそれを今欲している状態なのかも?」と逆の視点から考えてみることもできました。

CIMG3603

CIMG3573

 

 

 

 

 

CIMG3613

CIMG3612

 CIMG3609

 

 

 

 

今回は私たちの顔や舌にはそれぞれの体のバランスを示すサインがたくさんあらわれているということを知りました。日によって、また、起き抜け、会議中、食後など時によっても顔も舌も変化していることがわかり、今まで何気なく鏡を見ていましたが、「これからはもっと気にして見てみたい」という感想もありました。

CIMG3620

 

「ちょい薬膳」は杏仁の香りの潤いほっとプリン、熱々のできたてを召し上がっていただきました。中には白きくらげやりんご、さつまいもなど食感を楽しむものが色々と入っています。みかんの皮の香りもアクセントになっていました。

 

2月の香りはゼラニウムとレモンとミルラのブレンドです。心のバランス、体のバランスを整えて頭をすっきりさせることを考えました。特にゼラニウムは女性に好まれる香りのようでした。

 

CIMG3563

 

プチマルシェは「職彩工房たくみ」さんから届いたイチゴジュースと梅ジュースが加わりトマトジュース、桃ジュースとともに、きれいな自然の色合いが並びました。そして、おなじみの長崎県産原木乾しいたけと静岡県産乾キクラゲでした。

 

次回3月15日、16日は、アトリエでのワークショップ1年の締めくくりとして、はじめての「食」の回です。日頃食べている肉や魚などの食材に、どんな薬膳的な効果が期待できるのか、実際に味わいつつ、楽しい時間を過ごしたいと思います。ぜひおいでくださいませ。(スタッフN)

CIMG3596CIMG3624

 

1月の薬膳茶話「年のはじまりに」

2015.1.23
Warning: Use of undefined constant D - assumed 'D' (this will throw an Error in a future version of PHP) in /var/www/vhosts/halu-g.jp/domains/halu-g.jp/public_html/WP/wp-content/themes/halu-g_2014/archive-report.php on line 69
Fri

CIMG3445新しい年に入って最初のワークショップは、「年のはじまりに」風邪気味かもと思ったときの薬膳茶です。

ウェルカムドリンクはだいこん飴でした。だいこんをはちみつに漬けておき、しみ出てきたものをお湯割りでいただきました。ほんのり甘くてだいこんの香りがします。これは喉の痛みや咳の出るときによいと言われている民間療法ですが、ここにも漢方の考え方が活かされることを知りました。

 

 

ひと息ついたところで早速、風邪(ふうじゃ)つまり「風」という「邪気」が体に入り込んでおこす症状についての話を聞き、自然治癒力を高めて自分の力で治すという漢方の基本の考え方「扶正去邪」について学びました。そして、風邪の初期症状からそれぞれによく使われる漢方薬の名前が上がりました。初めて聞くものもあり、聞き慣れたものもあり、そういえば中身について詳しく知ったのは初めてという方もいらしたのではないでしょうか。

 CIMG3453CIMG3499 CIMG350001ws00

 

 

 

 

さらに、風邪のタイプによって取り入れたい食材の話と、「葛根湯」「香蘇散」を身近な食材に置き換えてお茶にしてみました。レシピを確認して自分で素材を計量してティーポットに入れてお湯を注ぎます。思わず「いい香り〜」「おいしそう」との声もあがりわくわくします。同じ素材を選択しても素材のバランスによって色も香りも味も違ってきますので作ったお茶を交換しながら味見をして感想を言い合いました。長く出したときの香りや味の変化も試すことができて楽しかったです。漢方薬はもちろんのことですが風邪で弱ったときには美味しい薬膳茶はとても飲みやすくていいですね。

 

実際に目の前の食材を見たり香りを確認したりしながらの話では、その食材の特徴、気・血・水の話、五行説など、漢方の基本を織り交ぜつつ盛りだくさんの内容で参加者のみなさんも熱心にメモをとられていました。

 

CIMG3498CIMG3484CIMG3487

 

 

 

 

 

ちょい薬膳は「麦門冬湯」を身近な食材に置き換えて作ったお粥です。こちらもほんのり甘くてとても食べやすいお味でした。ゆりねやなつめや人参などの食感もやさしくてじわっと身体にしみる感じがします。元気が出そうです。

 

大寒を過ぎても春先まではまだまだ寒い日が続きます。最後にこれから春に向けての養生について、また春先に強くなる症状、花粉症やアレルギーについての対策など食材やツボや香りなど様々な観点からの話を聞きました。ぜひお家でも少しずつ実践していただけたらうれしいです。

 

今回の香りはテーマに合わせ、柚子とマジョラムとベンゾインの精油。免疫系を強くし呼吸を整え、血行促進を意識しました。日本では江戸時代頃から冬に柚子湯に入る習慣がありますが、風邪をひかないように邪気を払うためと言われています。そして、「なんだかほんのり甘い」も今回の風邪の対策には共通していました。

 

1月のプチマルシェは愛知の大豆と里芋と柑橘、とれたてほやほやです。そして、好評の静岡産の乾キクラゲと国産乾しいたけ、食彩工房たくみのぜいたくに美味しい「濃いジュース」でした。   (スタッフN)

 
CIMG3468CIMG3495CIMG3511