1月の薬膳茶話「年のはじまりに」

1月の薬膳茶話「年のはじまりに」

2015.1.23 Fri

CIMG3445新しい年に入って最初のワークショップは、「年のはじまりに」風邪気味かもと思ったときの薬膳茶です。

ウェルカムドリンクはだいこん飴でした。だいこんをはちみつに漬けておき、しみ出てきたものをお湯割りでいただきました。ほんのり甘くてだいこんの香りがします。これは喉の痛みや咳の出るときによいと言われている民間療法ですが、ここにも漢方の考え方が活かされることを知りました。

 

 

ひと息ついたところで早速、風邪(ふうじゃ)つまり「風」という「邪気」が体に入り込んでおこす症状についての話を聞き、自然治癒力を高めて自分の力で治すという漢方の基本の考え方「扶正去邪」について学びました。そして、風邪の初期症状からそれぞれによく使われる漢方薬の名前が上がりました。初めて聞くものもあり、聞き慣れたものもあり、そういえば中身について詳しく知ったのは初めてという方もいらしたのではないでしょうか。

 CIMG3453CIMG3499 CIMG350001ws00

 

 

 

 

さらに、風邪のタイプによって取り入れたい食材の話と、「葛根湯」「香蘇散」を身近な食材に置き換えてお茶にしてみました。レシピを確認して自分で素材を計量してティーポットに入れてお湯を注ぎます。思わず「いい香り〜」「おいしそう」との声もあがりわくわくします。同じ素材を選択しても素材のバランスによって色も香りも味も違ってきますので作ったお茶を交換しながら味見をして感想を言い合いました。長く出したときの香りや味の変化も試すことができて楽しかったです。漢方薬はもちろんのことですが風邪で弱ったときには美味しい薬膳茶はとても飲みやすくていいですね。

 

実際に目の前の食材を見たり香りを確認したりしながらの話では、その食材の特徴、気・血・水の話、五行説など、漢方の基本を織り交ぜつつ盛りだくさんの内容で参加者のみなさんも熱心にメモをとられていました。

 

CIMG3498CIMG3484CIMG3487

 

 

 

 

 

ちょい薬膳は「麦門冬湯」を身近な食材に置き換えて作ったお粥です。こちらもほんのり甘くてとても食べやすいお味でした。ゆりねやなつめや人参などの食感もやさしくてじわっと身体にしみる感じがします。元気が出そうです。

 

大寒を過ぎても春先まではまだまだ寒い日が続きます。最後にこれから春に向けての養生について、また春先に強くなる症状、花粉症やアレルギーについての対策など食材やツボや香りなど様々な観点からの話を聞きました。ぜひお家でも少しずつ実践していただけたらうれしいです。

 

今回の香りはテーマに合わせ、柚子とマジョラムとベンゾインの精油。免疫系を強くし呼吸を整え、血行促進を意識しました。日本では江戸時代頃から冬に柚子湯に入る習慣がありますが、風邪をひかないように邪気を払うためと言われています。そして、「なんだかほんのり甘い」も今回の風邪の対策には共通していました。

 

1月のプチマルシェは愛知の大豆と里芋と柑橘、とれたてほやほやです。そして、好評の静岡産の乾キクラゲと国産乾しいたけ、食彩工房たくみのぜいたくに美味しい「濃いジュース」でした。   (スタッフN)

 
CIMG3468CIMG3495CIMG3511