三寒四温とはまさにこの季節のこと、3月のワークショップもお天気が変わりやすい中、お集まりいただきました。今回は、アトリエでのワークショップはじめての試みである食事会です。
参加していただくみなさんの顔ぶれがある程度きまったところで、献立を考えました。薬膳は「弁証施膳」といい、体質や体調、季節など、食べる方に合わせて作るオーダーメイドの食事が基本です。しかし、現代を生きる私たちのライフスタイルは多様化しているので、すべてを「弁証施膳」で考えることはとても難しいですよね。実際に、今回お集まりいただいたみなさんも、男性、女性、大人、子どもと、まるで家族のようにバラバラ。ならば「この料理はこの方に」そんな思いでレシピを組み立ててみることにしました。
【献立】
薬膳酒:ふるさとの夏みかんのお酒
「成田ガイヤ」服部さんのいちじくと国産レモンのお酒
クコの実とよもぎのブレンド薬膳酒
薬膳茶:ローズとローズマリー、ライチ紅茶の薬膳茶
台湾より凍頂烏龍茶の新茶
いちごミルク、【Shokusai Takumi】のイチゴジュースを使って
■百合根とあさりのかぶら蒸し
■菜の花と紅花のサラダ、ガーリックの香り
オリーブオイルテイスター森山さんセレクト・シチリア産のオリーブオイル「ヴィラジポリフェーモ」を使って
■黒きくらげとにらのえび団子スープ、干ししいたけのお出汁で
■砂肝のエスニック 自家製陳皮と梅干し風味
■黒豆とひじきの炊き込みごはん 福岡・あさくら「筑前クロダマル」を使って
■よもぎ白玉、なつめあんと丹波の黒きな粉 福岡・あさくら「よもぎ粉」を使って
お土産:板藍根の飴
菊花やクコ、ハブ茶などのブレンド薬膳茶
レシピは追ってホームページに掲載いたしますので、ぜひ参考にしてください。
お食事の後は、少し講義を。「日々の食養生」の大切さとそのポイントについてお話いたしました。薬膳という視点に限らず、食材の知識があれば、目的に合った食事を自分で選ぶことができます。ただ単に空腹を満たすだけではなく、かといって、食事は一生続くものですから、一度の食事に完璧を求めないこと。日々、食養生。食で心と体を養う暮らしを心がけたいものです。
プチマルシェには、国産の黒きくらげと干ししいたけ、福岡の【Shokusai Takumi】のジュース各種、長崎・小値賀島の「おぢか島ん味噌」が並びました。
さて、バタバタとしてしまいましたが、想像以上に楽しい今回のワークショップ準備時間でした。思い出のある食材とその作り手のみなさん、旬の食材の恵み、そして、この1年さまざまにサポートしてくれた方々、さらに、参加してくださったみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。4月からも、暮らしに取り入れやすい、普段づかいの薬膳・漢方について、ご提案していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。 伊嶋まどか