月1回のアトリエワークショップでは、毎回「プチマルシェ」と題して、交流のある生産者さんの産物や、旅先で見つけたおいしいものを少量ずつお届けしております。
12月の「薬膳酒話」の回では、古くからお付き合いがある福岡の『職彩工房たくみ』、尾崎正利さんが作る【果物・野菜ジュース「濃い」シリーズ】が初登場!今回は、「トマト」ジュース、「にんじん」ジュース、「桃」ジュースの3種類をお裾分けいただきました。
本数少量ですが、WSにご参加される方はぜひこの機会をお見逃しなく!
今年の秋、九州を旅した際に新しくつくられた加工所を見学し、桃ジュースと白にんじんジュースをお土産にいただきましたが、圧倒的なうま味(!)、果物や野菜のおいしさが詰まっていました。「ゴクゴクと飲んでしまうのはもったいないぐらい!」と食いしん坊の友人たちと、シャーベットにしたらいいのでは、こんなお酒と割るといいのではと話したものです(笑)。さらに今回は「濃い」シリーズとのこと。ますます楽しみです。
また、新年早々佐賀県唐津市の15年ものの南高梅のエキスを使ったジュース、完熟の柑橘類のジュースの製作に取りかかるとのことです。こちらも期待したいです!(伊嶋まどか)
今回お送りいただいたジュースの紹介を尾崎さんからいただきました。
Shokusai Takumiの【果物・野菜ジュース「濃い」シリーズ】
トマトの旬の到来!「まんま実~や」のお母さん「トマト」のジュース
・福岡県古賀市の農業女性のお母さん達からなる農産加工グループ「まんま実~や」が栽培したミニトマト(品種:アイコ、キャロルスター)。トマトが最も美味しくなるのは、水分蒸発が過多になる夏ではなく、実は乾燥した大気が続く今の時期から春先です。
・このトマトのうち、大きすぎたり形が出荷に合わなかったりした青果で、糖度の高いものだけを選りすぐってジュースにしました。
・濃縮還元ではないストレート果汁で濃縮なジュースの味わいが出せる、トマトの旬の味をお楽しみ下さい。
ニンジン図鑑みたいな畑!ヤスタケ・ファクトリーの「にんじん」のジュース
・福岡県古賀市の専業農家・安武美喜恵さんのお家は、年間に沢山の種類の人参を栽培なさっています。畑でとれる人参の数々はまるで図鑑みたい。これらの完熟の人参(品種:ベーターリッチ、恋ごころ)を使って普段はジャムやソース、ドレッシングなどをお作りになっています。福岡県の農業女性起業家としても知られます。
・今回はその人参を分けていただいて、北海道産のビートグラニュー糖、味わいのバランスをとるためのクエン酸を加えて調整しました。
・市販の人参ジュースのさらっとした味わいもよいですが、産地の素材感がある味わいにしたいと今回は濃厚な仕上げにしています。
複数の桃を美味しくブレンド。完熟「桃」のジュース
・福岡県添田町の山間部では冷涼な気候を生かして果樹栽培を進めています。だいぶ前に私(尾崎)が「実のなる果樹を植えたらどうでしょう」と気楽に奨めたのですが、それが数年後に本当に立派な桃になって帰ってくるとは・・・。
・桃は品種によって味わいや色、香りなどが異なり、ジュースにする場合はブレンドした方が美味しいことを知りました。今回は完熟の桃(品種:夏おとめ、川中島、黄紅)を使って、雑味を極力出さずに濃厚なネクターにしようと考えて仕上げてみました。
私たちのジュース加工所は、福岡県筑前町に今年(H26年)4月に新設しました。国内でも有数の“チビ”ジュース工場ではないかと思います。元々、農産加工の技術指導コンサルタントとしての仕事が本業ですが、農業生産の現場では完熟で美味しいのに出荷できない素材が沢山あって、農家の栽培にかける思いを一緒に形にしていく商品づくりにチャレンジしたいと思って、加工所を開設しました。
通常は加工所では農家さんから材料の持ち込みを受けてジュースにしてお返しする「受託加工」が基本なので、いわゆる一般の消費者の皆さまへの販売は限られた場面でのみ行っており宣伝やPRはしておりません。しかし、フェイスブックなどで時々加工所の様子を皆さんにお知らせしていることから、最近はいろんな産地からジュース加工の問い合わせが少しずつ増えております。
工場が稼働して日が浅い時期の製品ということで、そういう点では加工の精度などに関して、もっと美味しくできる工夫ができるかもしれません。お気づきの点などがあれば、遠慮なくお知らせ下さいませ。また、味わいの感想なども寄せて下さると嬉しいです。 (代表 尾崎正利)
(有)職彩工房たくみ e-mail:shokusai-takumi@awa.bbiq.jp