12月の薬膳酒話「心と体を労る宴」

12月の薬膳酒話「心と体を労る宴」

2014.12.19 Fri

IMGP0773いよいよ寒さが厳しくなって年末の気配を感じるなか、アトリエの今年最後のワークショップ「薬膳酒話」を行いました。年末年始をひかえて「心と体を労る冬の宴」というテーマです。

 果物やスパイスの入った複方酒を紅茶で割ったウェルカムドリンクで冷えた体を温めてワークショップの開始です。この日に向けて準備した13種類の薬膳酒が並びます。今回はそれぞれの素材の味や香りや色の違いがよくわかるように、すべて単方酒です。

 

漢方では男性の体調の変化を8年周期で、女性の体調の周期を7年周期で考えます。年齢や性別によってそのときの体にどのような特徴があってどのような食材がよいのか、エネルギーや栄養以外にも食べ物にはさまざまな役割があることがわかります。薬膳酒はそうした食材の持つ薬効成分をお酒に抽出したものですが、薬膳酒は食事として摂るよりも体にはやく吸収される効果もあります。

 CIMG3351CIMG3413今回はお正月に向けてお屠蘇の素をつくり、おみやげにお持ち帰りしていただく企画でしたので、お屠蘇についての説明がありました。邪気を払い、無病息災を祈る屠蘇散の薬草のことなど、実はお屠蘇に何が入っているのか初めて詳しく知ったという方もいらしたようです。

伝統的な屠蘇散について学んだ後、基本となるいくつかの素材に足して自分に合った素材を自由に選んで組み合わせ、オリジナルのお屠蘇の素づくりです。

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用意された薬膳酒をひとつずつ香りと味を体験して、素材の特徴をつかんでいただきます。調味していない薬膳酒ですが素材からの成分で甘みが出たり刺激があったりさまざまです。「これが美味しい」「この香りが好き」「鼻に抜ける感じ」「カーッとなる」「甘みがいい」などなど。素材の働きの特徴と味見から、自分の好みを考えて計量していきます。お茶袋に入れてお持ち帰りしていただき、あとは大晦日の夜に一晩浸けるだけです。 みなさん薬膳酒効果でぽかぽか巡りがよくなってきたところで、ちょい薬膳と日本酒に浸けて用意したアトリエのオリジナルお屠蘇の味見。12月のメニューは年末のお取り寄せ企画「まどさん旅味便」にも入っている福岡の新米の新米“あさくらんど食育ファームのたわわ米”に、“筑前町産のクロダマル”と豚肉や野菜が煮込まれたスパイスのきいた一品。

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 さらに、国産干ししいたけとごぼう、しょうがの黒糖入り佃煮風です。今回のテーマでもある「黒い食材」がたくさん使われていました。お米の粒がしっかりしていて美味しい!と大好評の新米と滋養たっぷりのおかずで刺激されてますますお腹がすいてしまった、という嬉しい声も聞こえましたよ。

 

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今回の香りは和生姜とジュニパーの精油、血行や代謝の促進と利尿など二日酔い対策と空気浄化を意識しました。少しだけ和の雰囲気を感じていただければと考えました。プチマルシェは人気の国産黒きくらげと干ししいたけ、そして、Shokusai Takumiの【果物・野菜ジュース「濃い」シリーズ】。素材の味そのものを感じられるジュース、いかがでしたでしょうか?

 

参加されたみなさんのオリジナルのお屠蘇、お正月に楽しんでまた感想など寄せていただけたら嬉しいです。

 (アトリエハル:G スタッフN)